どうも。
現役不動産営業マンのマツです。

- 不動産投資で良く聞く「空室リスク」ってどんなの?
- どうすれば空室リスク対策ができるの?
不動産投資やアパート経営を行う上で、空室リスクは必ず付いて回ります。
ですが、空室リスクはしっかりとした対策方法があるのをご存知でしょうか?

先に公開しますが、空室リスク対策で重要なポイントは以下の4つです!
- 「立地」
- 「ポテンシャル」
- 「間取り」
- 「周辺環境」
今回は、不動産投資におけるリスクの一つである「空室リスク」について、効果的な対策方法を元不動産投資営業マンの私が解説していきます!!
- 不動産投資における効果的な空室リスク対策
- 空室リスク対策を考慮した物件の選び方
今回は主に、東京都内でワンルームマンション投資・1棟アパート投資を行う場合を想定して解説します。また、部屋のサイズもファミリー向けではなく、一人暮らしタイプの場合を想定してます。
不動産投資・アパート経営におけるリスクに関する記事はこちら>>>
もくじ
不動産投資で有効的な空室対策とは

空室リスクを回避するためには、空室になりにくい・長期化しにくい物件選びが重要になってきます。
空室リスク対策を念頭に物件を選ぶのであれば、以下の4つの項目をチェックしましょう。
- 「立地」
- 「ポテンシャル」
- 「間取り」
- 「周辺環境」
まずは、以上の4つを意識しながら物件を選んでいきましょう。
それでは、詳しく解説します。
購入する物件の「立地」
空室リスク対策において、「立地」はとても重要な項目となります。
そこに「住みたい!」と思わせる理由がなければ、そもそも入居者なんて集まらないのです。

具体的にどんな立地条件がいいの?

具体的には「3つの近い」があるかどうかを確認してください。
- 最寄駅から近い
- オフィスや大学などが近い
- コンビニやスーパーなどが近い
最寄駅から近い
好立地の条件と言えば、ダントツで「駅チカ」であることです。
資産価値は高くなりますし、何よりも利便性が良いだけで必然と入居希望者も集まりやすくなります。
大手不動産賃貸サイト(SUUMOやLIFULL HOME’S)で、部屋探しをしたことはありますか?
まず「エリア・沿線」と「家賃」、「間取り」を設定しますよね。
そして、次に「駅までの距離」を条件に踏まえて検索をします。
このことからも、駅までの距離は部屋探しをする上でも優先度の高い条件であることが伺えます。

駅近って具体的に駅まで徒歩何分程度のマンションならいいの?

下のグラフに大変興味深い結果が出てますので見てください!

URL:https://suumo.jp/journal/2017/04/12/131299/
これは、一人暮らしの男女250人に「次に引越するとしたら最寄駅から歩いてどの程度の家に住みたいですか」とアンケートを取った結果です。
注目すべきは、「徒歩10分未満」と「徒歩10分以上」のパーセンテージです。
駅まで徒歩10分未満を希望する人は、全体の約85%に相当します。
この結果から、最寄駅まで徒歩10分以内の物件であれば、空室リスク対策として効果を得られそうなことが伺えます。

厳密に10分未満じゃないとダメなの?
11分でも変わらない気がするんだけど…
実は、大手不動産賃貸サイトで駅までの距離の条件設定をするとき「1分」、「5分」、「7分」、「10分」と分けられています。
先ほどのアンケートの結果を用いると、10分以内の条件にチェックを入れて検索する人が多そうだと予想がつきますね。
つまり、10分を少しでも過ぎてしまうと、そもそも自分の物件が検索結果にヒットしない可能が出てきてしますのです。
オフィスや大学などが近い
マンション周辺にオフィスタワーや大学があるのも、空室リスク対策としては効果的です。
職場や大学が近くにあるだけで、十分そこで住む理由になり得ます。
そうすれば、どんな状況でも少なからず一定数以上の需要は見込めるので、安定して入居者を見つけることができるでしょう。

じゃあ、大学のそばのマンションを購入すれば安心だね!

実は、大学や職場の近くの物件を検討する上では注意しなければならない点があります。
それは、賃貸需要がある期間が限定されていることです。
例えば、大学をメインに集客するとして投資用不動産を購入した場合、最も入居希望者が多くなるのはいつでしょうか?
それは!
新学期の始まる4月ですよね。その前に賃貸需要のピークがきますので、最も入居希望者が多いのは2月〜3月となります。
では逆に、それ以外の時期に賃貸需要はあるのでしょうか?
答えはノーです。
当然ゼロではないですが、入居希望者を見つけるのはなかなか大変だと思います。
つまり、2月〜3月の間に入居者を決められないと、空室が長期化する可能性も出てくるのです。
安定した一定数以上の需要を得られる分、リスクも伴うことを忘れないでください。
コンビニやスーパーなどが近い
最後は、マンション周辺にコンビニやスーパーなどがあるかどうかです。
やはり、一人暮らしの人にとってコンビニやスーパーが近いのは必須条件に近いものがあるでしょう。
最近では、これらに加えドラックストアなんかが近くにあるとすごく人気です。
駅の近くにショッピングモールがあったりすれば出退勤、登下校時に利用できるので、重宝されそうです。

こうした買い物の側面でも、駅チカであるメリットが見えてきますね。
購入する物件のポテンシャル
物件のポテンシャルとは、マンションの築年数や設置されている設備や管理体制のことです。
こうした物件のポテンシャルが高ければ、入居率は高くなりますし、入居者も居心地よく住めるので離れにくくなります。
中でも築年数は、検索する上での条件項目としても存在しますので、気にしたいところですね。
築年数は、新しければ新しいほど人気が高い訳ですが、比例して物件金額も高くなりますので、お値段と相談でもいいかもしれません。

築何年くらいの物件が狙い目なの?
築年数10年から15年くらいまでなら、マンションそのものもまだキレイですし、お値段も落ち着いているころだと思います。
築15年前後だと、大規模修繕を行っているマンションもちらほら出てきます。
できれば大規模修繕終了後のマンションを購入する方が良いですね。

大規模修繕が終わると、月々の修繕管理費の増額が予想されます。そのため、増額後のマンションを購入した方が、シミュレーションにズレが生じにくいのでおすすめです。
さらに!
マンション設備も大切になってきます。
直接的な影響は小さいかもしれませんが、最近人気の設備を紹介させていただきます。
- 宅配ボックス
- Wi-Fi完備
- オートロック
- 浴室乾燥機
特に、宅配ボックスは一人暮らしにとっては必須条件になりつつあります。
少々築年数が古い物件だと、宅配ボックスが無いマンションも多いので、注意してください。

ちなみに!
エアコンは必須です!!
今の時代エアコン無しの部屋に住む人はいません…
設備の有無で入居率が大きく変わることはないかと思います。ただ、最近人気になりつつあるものは、チェックした方がいいかもしれません。
購入する物件の間取り

人気の高い間取りだったら、入居希望者も集まりやすそう!
どんな間取りがいいんだろ?

間取りを考えるときは、「女性が住みたいと思うかどうか」がポイントですよ。
女性が住みたいと思える間取りであれば、男性も間違いなく気に入ってもらえます。
その中でも、特徴的なものをいくつか上げておきましょう。
- 角部屋であること
- ロフトなどの収納が多い
- 独立洗面台がある⇦重要
- 2階以上で部屋
独立洗面台であることは大変重要な条件になりますので、覚えておいてください。
ワンルームマンションは、居室の広さを確保するために、お風呂・トイレ・洗面台が一箇所になったユニットバスタイプのものが多いです。
ですが、手入れが大変で使い勝手も悪いため、人気は低くなります。

バス・トイレ別という条件は、人気の間取りランキングでも必ず上位にランクインします。
独立洗面台を必須条件として部屋探しをする人もいるので、可能であればユニットバスの部屋はやめておきましょう。
また、防犯の観点から1階の部屋は他の階に比べて人気が一段と少なくなります。
もし購入を検討するなら2階以上の部屋がいいでしょう。
アパート経営の場合は、どうしても1階部分が存在してします。
ですので、1階と2階に明確な家賃差を設けるなどして、対策をしましょう。
購入する物件の周辺環境

部屋だけじゃなくて、アパートやマンション周辺の住環境も大切です。

住環境は具体的にどんなところに注目したらいいんだろう?
- 騒音に関する問題
- 悪臭に関する問題
- 汚染による問題
上記の3つの問題がどれか一つでも当てはまるようであれば、購入は控えた方が賢明です。
騒音で言えば、近くに線路や高速道路、幹線道路などがあると電車や車の走行音が気になるので、必ず確認しておきましょう。
さらに、交通量が多い道路沿いに面した部屋では、車の排気ガスによって空気が結構汚染されています。

「空気の汚染」ってそこまで気にするレベルなの?

前に自分が住んでいたときは、排気ガスが酷くて洗濯物を外に干せなかったです…
また、ガソリンスタンドや化学工場などが近場にあると、臭いの問題も発生します。
価格や間取りなども大事ですが、快適な暮らしができるかどうか入居者目線で考えることが、空室リスクの対策に繋がってくるでしょう。
すでに投資用物件を保有している場合の空室対策


すでに投資用物件を持っている場合は、有効的な空室対策は何かないの?

購入後もしっかりと対策することで、空室のリスクは回避できるので安心してください!
先ほどは、物件を購入する前に必要な空室対策でした。
ここからは、物件を購入した後からでも可能な空室対策方法をお伝えします。
- 家賃の見直しを行う
- 部屋のリフォームを行う
- 敷金・礼金の見直しを行う
すでに物件を購入した後だと、空室対策として行えるものも少なくなります。
ですが、有効打になりやすいものが多いのでしっかり確認しておきましょう。
家賃の見直しを行う
空室対策でおそらく最も簡単かつ効果抜群な方法は、「家賃の見直し」です。
様々な対策を行った上で、それでもなかなか入居者が見つからない場合は、家賃を下げることも仕方ないかもしれません。
当然家賃を下げれば利回りも落ちますので、最終的に手元に残るお金も少なくなります。どこまで家賃を下げるのかは、周辺や他の階の部屋などの周辺相場を調べるなど、慎重に決定しましょう。

でも、家賃を下げるのって結構勇気がいる決断だよね…
家賃を下げるの非常に辛い決断かもしれませんが、3ヶ月〜半年〜1年と空室でいるよりもダメージは小さく済みます。

タイミング次第では、思い切った決断が功を奏することがあります。
部屋のリフォームを行う
空室になった段階で、室内のリフォームを行うのも有効的な方法です。
いくつか具体的なリフォームをご紹介します。
- 一部をアクセントクロスに変える
- フローリングを張り替える
- 水回りの設備を新品にする
- 照明をスポットライトやダウンライトに変更
- 作業用のキッチンカウンターを設置
まだまだリフォームの仕方はありますが、比較的メジャーなところを紹介しました。
アクセントクロスとは、模様や色のついた壁紙のことです。
部屋の一部分の壁紙を変えるだけなので、お値段も数万円程度で済みますし、経年劣化による汚れなども目立ちにくくなるためオススメです。

基本的には室内クリーニングである程度きれいにはなります。リフォームは数年に1階程度の実施で十分です。
敷金・礼金の見直しを行う
入居者からしてみれば、諸費用は限りなく押さえたいところですよね。
なので、入居募集の条件を少し変更し諸費用を安く済ませることは、空室対策として有効的です。
そこで、見直しが必要なのが「敷金・礼金」というわけです。

どうして敷金・礼金かと言えば、実は諸費用ってどれも必要な項目ばかりで、削れる部分って案外少ないんです。
- 家賃1ヶ月分
- 敷金←見直し
- 礼金←見直し
- 火災保険料
- 保証金
- 仲介手数料
- カギ交換代金
敷金や礼金は家賃の1ヶ月分徴収されることが多いので、この2つがなくなるだけでもだいぶ諸費用が安く押さえられます。

退去後のことを考えると敷金を事前に徴収できないのはリスクが大きような…

その場合は、「室内クリーニング費用」として必要最低限の金額だけ徴収しておきましょう。
敷金は、入居者退去後の原状回復費用して用いることが多いです。
夜逃げなどのケースなども考慮すると、敷金を事前に徴収できないのは確かにリスクが大きいです。
先ほどのリフォームでも説明しましたが、基本的には室内クリーニングで原状回復は可能な場合が多いです。
そのため、おおよその室内クリーニング代だけあらかじめ徴収しておきましょう。
ワンルームであれば3万円代〜5万円程度でクリーニングできますので、敷金で家賃1ヶ月分取るよりも諸費用は押さえられますよね。
ケースによっては、室内クリーニングだけでは原状回復できない場合も発生します。その場合は、重要事項説明書などに、別途費用が発生した場合はその金額分請求する旨をしっかり記載しておきましょう。
一番大切なのは空室の「原因」を探ること

ここまで有効的な空室対策の方法をご紹介してきました。
しかし、どんなに対策方法を知っていようとも、空室原因に直結した方法を実施しなければ改善することはあり得ません。
空室時はまず、「どうして空室になってしまう・なってしまったのか・埋まらないのか」の空室の原因究明が大変重要です。
- 時期的な問題
- 広告の仕方や方法の問題
- 周辺相場の変化による問題
- 物件の質の低下問題
例えば、閑散期である5月や6月にリフォームをしても、そもそも需要がないため空室対策とはなり得ません。
逆に、経年劣化や築年数などに応じて家賃を調整しなくてはならなくとも、リフォームしてあれば、空室はすぐ解消できるでしょう。
もしかしたら、家賃も周辺よりも少々高くても入居希望者が現れるかもしれません。
ますは空室の原因を探り、その原因に適した空室対策を実施することこそがとても重要になってくるのです。

SUUMOなどネットに掲載する部屋の写真1枚でも、反響が大きく変わってきます。適切な宣伝ができているかもしっかりチェックが必要です。
【まとめ】空室リスクは大した問題ではありません

今回は、不動産投資における有効的な空室対策についてまとめてきました。
- 物件の「立地」
- 物件の「ポテンシャル」
- 部屋の「間取り」
- 物件の「周辺環境」
- 家賃の見直しを行う
- 部屋のリフォームを行う
- 敷金・礼金の見直しを行う
【ポイント】空室の原因に適した対策を実行すること‼︎
ですが、どんなに対策を取ろうとも空室は必ず発生します。
一度入居した人が一生住み続けるなんてことはまずあり得ないですし、人口減少が激しい日本では、ますます空室リスクの問題が目立ってくるでしょう。
完全に空室を防ぐことは不可能なので、そこまで気負いせず、まずはしっかり原因究明をしてください。
適切な対応さえすれば、空室リスクは大した問題ではなくなりますよ。
ぜひ、堅実な不動産投資運営を実現してみてください!
それでは、また。