どうも。
現役不動産営業マンのマツです。
購入した物件でも、注文住宅でも、将来的に売却を視野に物件購入を検討されている人が最近は増えてきています。
そんな中、「注文住宅で建てた家は将来売却しにくい」、「注文住宅の売却に失敗した…」なんて話は聞いたことがないでしょうか?
結論から言えば、確かに注文住宅は売却しにくい側面があります。
では、注文住宅どうして将来売却しにくいのでしょうか?
この記事で売却しにくい理由や失敗例を詳しく解説していきましょう!
- 注文住宅が将来売却しにくい理由
- 注文住宅の売却失敗例とは
- 注文住宅を売却する際に押さえておきたいポイント

物件を購入するなら将来のことも考えて購入したいですよね。
もくじ
注文住宅は売却しにくいのか?【結論:売却しにくい】

結論から言えば、注文住宅は分譲住宅と比較すると売りにくい傾向にあると思います。
全ての注文住宅に当てはまるわけではないですが、注文住宅ゆえに売却がなかなか思うように行かないケースを何度も見てきました。

どうして注文住宅は売りにくくなるの?

それはズバリ!良くも悪くもオリジナリティが出るからです
注文住宅の最大の魅力って、まさしく自分のライフスタイルや要望に合わせて建物のデザインや間取りなどを自由に決められるところですよね。
言い方を変えると、万人受けする家ではないというです。
分譲住宅は、なるべく売りやすいよう標準的な間取りやデザインを用いて建築を行います。
そのため、売却する際もある一定以上のニーズや希望とマッチする人を探すことも可能ですが、注文住宅ではそもそも間取りやデザインがマッチする人が少ないのです。
次は、どんな注文住宅が売りにくいのか失敗例を見ていきましょう。
注文住宅の売却に失敗してしまった例

ここからは、実際に注文住宅の売却に失敗してしまった例を4つの項目に分けて、いくつかご紹介していきます。
- 間取りによる失敗
- デザインやカラーセレクトによる失敗
- 土地の形による失敗
- 周辺の住環境による失敗
- 販売価格による失敗
これから紹介する例に当てはまるからと言って必ずしも売れなくなるわけでは無いですが、将来売却を検討するようであれば参考にした方がいいかと思います。

オリジナリティの強い注文住宅は、営業マンから見ても「これは売りにくい!」と思う物件が多いです(笑)
注文住宅の「間取り」による売却失敗例
注文住宅の売却失敗例として、個性が出てくる間取りに関する失敗は実際大変多いです。
どんな間取りが売りにくいのかいくつかご紹介します。
- 2LDKにしたり、無理やり4LDKにしてしまう
- 和室を設ける
- リビングと同じ階に居室を設ける
- 車庫スペースや駐輪スペースを無くす
などなど
一般的にニーズが高い間取りは「車庫付き3LDK」になります。
2LDKの間取りだと、ファミリー層には部屋数が足りなく需要が少ないです。
(マンションとかだと2LDKでも全然売却できちゃいます)
無理に部屋数を増やしても、各居室が極端に小さいと使いにくいため需要が下がるでしょう。
下の図のように、LDKに隣接する形で居室を設けたするとLDKが小さくなってしますので、こうした間取りもできれば避けた方が良いですね。


車も持ってないし、購入する予定もないから車庫はいならないかなぁ

ちょっと待った!
余裕があれば車庫スペースは絶対に造った方が良いです!
車を持っていなくて車庫を造った方が将来売りやすいです。
希望条件として「車庫必須」という人が圧倒的に多いので、売却のしやすさを考慮したら車庫は必須ですね。
車を持っていなければ、自転車を留めたりベビーカーや子供のおもちゃなどを置いたりと、車庫はあっても困るものではありません。
またちょっと余談になりますが、トイレ2カ所あったりすると結構ポイントが高かったりします。
水回りの使いやすさなども評価されやすいところなので、売り出し中の分譲物件の間取りなどを参考にしてみてください。
注文住宅の「デザインやカラーセレクト」による売却失敗例
デザインや色は物件の第一印象を決める重要な部分です。
- 外壁に奇抜な色を選ぶ
- 周辺の環境や街並みとそぐわないようなデザイン・色にする
- 部屋の建具やデザインは調和の取れたものにする
ピンクや黄色など奇抜な色の外壁をした物件をたまに見かけますが、あまり奇抜な色ですとやはり売却しにくくなります。
黒やグレーなどシックな色でまとめるのが注文住宅では人気が高いです。
注文住宅らしさも残しつつ調和も取れるので、結構いい感じの見た目になりますね(笑)

日当たりが悪い立地では薄暗い感じがより強く出てしまうため注意が必要です。
内装も調和の取れたものがいいでしょう。
例えば、ウッド調で温かみのあるデザイン住宅に、ステンレスの無機質な感じのキッチンなどはマッチしません。
このように、外装内装が全体的に統一性が取れたデザインにするのも大事ですね。
注文住宅の土地の形による失敗
当然ながら、土地の形は整形地が一番ですね。
中には三角形や崖の上など特殊地形や立地を好む方もいるかと思います。
特に、旗竿地のような土地は比較的相場よりも安く購入ができるため、注文住宅の際に検討しやすいと思いますが、日当たりが悪くなったり資産価値が落ちるのでなかなか売却しにくくなります。
注文住宅では、建物代金が高額になるため土地代金を安く押さえたい人もいるかと思いますが、なるべくであれば整形地の物件がいいでしょう。
特に、角地や南向きなどプラスアルファの要素があると、売却のしやすが上がります。
あとは、借地権や底地権付の土地もやめておきましょう。
これは注文住宅に限らずですが、借地権の土地はデメリットの方が多くなりやすく、不動産営業マンとしてはオススメはできません。
詳しくは関連記事にてご説明してますので、参考にしてみてください。
注文住宅の住環境による失敗
物件選びにおいて、周辺の住環境も大きく影響してくる要因の一つですね。
特に最近は、ハザードマップにかかってくるエリアか否かを気にする人が多いです。
緑に囲まれたエリアや河川敷など自然を感じられるエリアが好きという方は、一度ハザードマップを確認してから購入を検討するべきです。
なぜなら、そのようなエリアはハザードマップ上の「緊急避難区域」などに該当しているケースが多く、万人受けしにくい可能性が高くなるからです。
その他、ガソリンスタンドや町工場など臭気が気になるエリアや危険物を取り扱うような工場が近くにあるエリアは、検討する上でネックになりやすいので注意が必要となります。
注文住宅の販売価格による失敗
注文住宅であれば相場よりも高い値段で売却できると思っていませんか?
残念なことに、建物の内装や間取りにこだわったからと言って、 売却する際にこだわり抜いた部分が直接価格へ反映されるということは、まずありません。
例えば、オプション費用を払ってロフト収納を付けたり、断熱材仕様のグレードを上げたからと言って、分譲住宅と大きく販売価格で差が開くことはないのです。

影響がゼロというわけでもないですが、金額にすればほぼ大差ないです…
建築費用が高かったから売却金額も高くできるわけではない、ということをしっかり認識しておきましょう。

どんな建物も価格にプラスの影響を及ぼさないの?

建物構造は価格へ影響を及ぼすことがあります!
一般的に戸建住宅は木造で建築されますが、注文住宅では軽量鉄骨造やRC造などのコンクリートなどを用いた建築方法を採用される方がいます。
こうした物件は、木造よりも建物価値が高くそして長く続くため、売却する際も建物価値が残っており価格に反映されるケースが見受けられます。
注意点としては、そもそも建築コストが木造よりもはるかに高いことです。
どちらかと言えば、いかに建築コストを抑えた建物が建てられるかが売却価格で失敗しないポイントになるかと思います。
【まとめ】売却失敗の判断基準は主に2つ

売却失敗と判断するケースは主に2つです。
- 思うように買い手が見つからず、売却するまでに手こずった
- 売却価格が想定より低く、ローンの残債を返済できなった
売却での成功とは、間違いなく「早く」そして「高く」売ることになります。
売却に失敗しないためにも、失敗になりやすいパターンを参考に注文住宅を造り上げてみてください。
ただし、あくまでも注文住宅を検討するのであれば、将来売却を前提にしない方が良いです。
注文住宅の最大のメリットである、「自分に合った住み心地の良い家を造れる」という部分を最大限に活かすためにも、ぜひ永住するつもりで注文住宅を検討してみてください。

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注文住宅を考えているけど、将来売りにくいって聞いたから悩んでる…