どうも。現役不動産営業マンのマツです。
建築条件付きとは注文住宅の一種で、一定の期間内に売主指定の施工会社で家を建築することを指します。
土地売りの場合は、建築条件「付き」と「無し」があります。
建築条件は付いていた方が良いものなのでしょうか?
今回は「建築条件付き」の意味と、メリット・デメリットを解説していきます。
- 建築条件付き売地とはどんな土地なのか
- 建築条件付きのメリット
- 建築条件付きのデメリット
「そもそも注文住宅って何?」って方はこちらをぜひお読みください!
もくじ
建築条件付きとはどんな条件なのか?

一定の期間内に、売主が指定した工務店で、家を建築すること
建築条件付きの土地を購入した場合は、施工会社(建築会社)は変更できずに、購入後の建築工事へと取り掛かる期間が決まっているということです。
買主にとって不利とも思える条件ですが、建築条件付き売地であることのメリットとは何でしょうか?

「条件付き」と言われると、なんだか制限があってメリットが薄いような印象を抱いてしまいますね(笑)
建築条件付き売地の3つのメリット

建築条件付きであることのメリットとしては以下の3つが挙げられます。
- 土地購入と同時に建築会社も決まるので、工事着工までのスピードが速い
- 工務店を探す手間が省ける
- ハウスメーカーに依頼するよりも安価で建築できる
それでは詳しく解説していきましょう。
工事着工までのスピードが速い
土地の購入タイミングで工務店先が決定しているので、すぐに建物プランの打ち合わせが行えます。
建築条件付きの場合は、大抵参考プランというものが用意されています。そのプランのベースを残しつつ変更したいところの打ち合わせができるので、全く知識のない初心者の方でも、スムーズな打ち合わせができます。

打ち合わせの回数も決まっていて、平均4回~5回くらいが多いですね。マイホームをどんな形でどんな色にするのか考えるのは大変ですが、とても楽しい時間でもありますよ。
工務店を探す手間が省ける
一から工務店を探そう取ると、結構な手間暇がかかります。
特に知り合いがいるわけでも、使いたい工務店があるわけでもない方にとっては一苦労な作業でしょう。
余計な時間をかけることなくマイホーム選びに専念できるのは、大きいですね。
建物を安く建築できる
建築条件付き売地は、いわば「土地と建物のパッケージ売り」のようなものです。
土地と建物を別々の業者から購入したり依頼すれば、それぞれの業者が利益を獲得しようと価格を上乗せしてきます。
しかし、パッケージであればその心配もないため、ハウスメーカーなどに注文住宅を依頼するよりも安価でかつセミオーダーな家づくりが可能です。

安い上に間取りの変更やカラーセレクトができるとあって、最近では建築条件付きも人気ですね。
注文住宅をお考えの方はこちらの記事も合わせてどうぞ!
建築条件付き売地の3つのデメリット

建築条件付き売地にはデメリットも存在します。
- 工務店を自由に選択できない
- 工事着工までの期間が短い
- 間取りの変更やカラーセレクトに限界がある

どっちの方が自分にあっているのか、しっかり見極める必要がありますね。
工務店を自由に選択できない
当然ですが、建築条件付きの場合は好きな工務店を選ぶことができません。
工務店には各々ストロングポイントがあります。例えば、「地震に強い」や「身体に優しい」、「省エネに特化した」など工務店独自の工法やコンセプトがあるのもです。
マイホームに求める条件とストロングポイントがマッチしていないと、建築条件付きで納得のいく家を立てることは難しいかもしれません。

「地震に強い家づくり」だけ取っても、耐震性に優れているものや免震性に優れているものなどさらに細かく分類できるんです。
工事着工までの期間が短い
メリットでも上げましたが、工事までの着工が早いのでじっくりと建物の間取りやカラーを選ぶような時間を確保できません。
一生に一度のマイホームと思うと、こだわりたい部分も出てきちゃいますよね。
打ち合わせできる回数も決まっているので、スケジュールが駆け足気味になってしまい大変だという意見も実際聞いたことがあります。
間取りやカラーセレクトに限界がある
間取りやカラーセレクトは自分たちの要望を全て通せるわけではありません。
間取りだって設計士の腕によってできるできないがありますし、カラーセレクトも決められたカタログの範囲内での選択になります。
例えば、「お風呂は〇〇メーカーのものを使いたい」と思っても、工務店がメーカと取引していない場合は入れてもらうことができなかったりします。
あくまでも、指定された範囲の中で少し選択する猶予があるセミオーダーだということを忘れないようにしてください。
建築条件付きに向かない人

以下のような考えの方には、建築条件付きは向いていないと言えるでしょう。
- 建物や間取り・設備にこだわりたい
- じっくり時間をかけて考えたい
- アフターサービスやフォローを気にする
建築条件付きでは、間取りは参考プランを元にするケースがほとんどなので、できても水回りの配置や収納の増減・位置の変更などで、大幅な変更は難しいです。
理想の間取りや色の組み合わせ、さらには食洗機や床暖房などの設備のクオリティを上げるなどの要望がある方は注文住宅をオススメします。
大手ハウスメーカー等であればアフターフォローも充実しています。
そのほかの工務店がダメというわけではないですが、大手であればブランドを傷つけないためにも迅速な対応やアフターも充実している場合が多いです。
何より、倒産する可能性も低いため安心材料の一つではないでしょうか。

ハウスメーカーに頼むと、お値段はどうしても高くなりますが、その分理想や要望に限りなく近づいた物件を建てることも可能です。そのため、妥協点を見つけていくことが大切ですね。
諦めるのはまだ早い!建築条件を外す方法
実は、建築条件き売地でも建築条件を外して好きな工務店で建物を建てることができる方法があります。
こうした条件外しには別途費用が発生します。その金額は様々ですが大体100万円前後が多いです。
しかし、費用を払ったからと言って絶対に条件を外してもらえるわけではないので、確認しておいた方が良いでしょう。
建築条件付き売地だからと言って、決して悪いわけではありません。
大切なのは、工務店や建築着工期間が決まっていても理想のマイホームが建てられるかどうかです。
そのためにも、工務店先とプレゼンテーションを開き、「どんな家が建つのか?」「どこまでの要望をかなえてくれるのか?」購入前にしっかり確認することが大事になってきますね。
それでは、また。
「建築条件付き売地」ってよく聞くけど、どんな条件なの?買っても大丈夫なの?